こんにちは。NEO(x) の宮脇(@catshun_)です。
2024/07/18 に行われた『Tokyo AI Talks, 応用機械学習と人工知能セミナー: AIエージェント』で登壇いたしましたので、本記事では簡単にイベント概要を振り返りいたします。
Tokyo AI Talks とは?
TokyoAI (TAI) は、東京がAIのグローバルリーダーになることをビジョンに掲げているコミュニティで、AIに従事、研究、または投資している人々が、知識の共有と相互のつながりを通じて各ノードの価値を高めるための場を提供してくれています。
- Home: https://tokyoai.jp/
- LinkedIn: https://www.linkedin.com/company/tokyoai/
- X (旧Twitter): https://x.com/tokyoaijp
本イベントは Ilyaさん (@ikulyatin) と Cuiさん (@zhenrycui) が主催してくれました。
ありがとうございました 🙌
イベントについて
当日は以下のプログラムで進行されました。
18:00 開場 18:30 太田さん「ヘルプデスクの事例から学ぶAIエージェント」 18:55 宮脇さん「コード生成を伴うLLMエージェントの最新動向」 19:20 古田さん「Webナビゲーションにおける言語モデルエージェントの展望と課題」 19:55 西見さん「AIエージェントを現場に導入する目線とは」 20:15 交流会と発表者への質問 21:00 閉場
太田さん (株式会社電通総研) - ヘルプデスクの事例から学ぶAIエージェント
AIエージェントにおける分類体系や定義、また RAG を伴うヘルプデスクエージェントの開発/検証のご経験から、開発者向けに技術要素や工夫、課題 についてお話しされています。私も一開発者として、どんなアーキテクチャを開発したのか、どのような工夫精度改善の工夫を行ったのかについてとても勉強になりました。特に AIエージェントの分類体系 については、高い解像度で俯瞰されており、個人的にもこれからの説明機会で参照しようと思います。
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太田さん (@ottamm_190) は、ご自身の speakerdeck にて、Weekly AI Agents News! や ICLR2024 LLMエージェントの研究動向、LLMマルチエージェントを俯瞰する など、エージェントの研究動向について広範かつ詳細に発信されています。
また所属される電通総研 AIトランスフォーメーションセンター (AITC) さんのブログでは、AIエージェントを実業務に導入する際の課題やコラム について発信されています。こちらも大変勉強になる内容となっていますので、ぜひご覧ください。
宮脇 (株式会社Algomatic) - コード生成を伴うLLMエージェントの最新動向
エージェントの業務導入の向き合い方、LLMがコードを使用するメリットや設計方針、自動ソフトウェアエンジニアリングについて発表いたしました。
古田さん (東京大学) - Webナビゲーションにおける言語モデルエージェントの展望と課題
LLMエージェントの研究応用の一つである Webナビゲーションについて、ICLR 2024 で発表された論文を中心に、役割の異なる複数の言語モデルを組み合わせた WebAgent、Local and Global Attention を伴う HTML-T5 の構築、単純な問題設定である MiniWob++ に対して 堅牢性・汎化性を評価するための CompWob の提案、についてご説明されました。個人的には Local and Global Attention の動機や、CompWob で提案した Compositional Task Instruction, Reverse-Order Instruction による堅牢性の評価に関する工夫が、非常に勉強になりました。
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古田さん (@frt03_) は、深層強化学習やLLMエージェントの研究領域において第一線でご活躍されています。
NLPコロキウム では「Webナビゲーションにおける言語モデルエージェントの展望と課題」というタイトルで Webナビゲーション についてお話しされていますので、こちらもご覧ください!
また古田さんが所属される松尾・岩澤研究室にて『大規模言語モデル Deep Learning 応用講座』というサマースクールが開催されるそうです。詳細は以下をご覧ください。
西見さん (株式会社ジェネラティブエージェンツ) - AIエージェントを現場に導入する目線とは
現場に導入するためのニーズ目線やプロダクトのご紹介、ビジネス環境の業務課題に対してAIエージェントがどう機能するか、AI中心の設計 についてお話しされています。エージェントの役割や導入課題についての全体感が非常に分かりやすく言語化されており、DX推進部やエンジニアだけでなく、AI・エージェントに興味を持つ全ての人が参照してほしい内容でした。
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西見さん (@mah_lab) は、LangChainもくもく会 を開催されたり、note でエージェントに関する技術発信もされています。
LLMエージェント におけるビジネス本として『その仕事、AIエージェントがやっておきました。 ――ChatGPTの次に来る自律型AI革命』という書籍(技術評論社)も出版されています。こちらは AutoGPT や BabyAGI を含むエージェント概要やエージェントの仕組み、具体的なプロダクトなどが分かりやすく紹介されています。
株式会社ジェネラティブエージェンツさんのテックブログでは、AIエージェントや LangChain に関する発信 もされていますので、こちらもご覧ください!
また弊社 Podcast では、特別ゲスト回として AIエージェントの可能性と未来展望 についてもお話しいただいています!ぜひお聞きください!
イベントを終えて
私にとっては AI Agent Meetup Tokyo が最後のエージェントイベントだったので、約1年ぶりにAIエージェントに興味関心を持つ方々の熱量を感じることができて、とても楽しいイベントとなりました!
登壇者の方々がAIエージェントの研究開発やビジネスに取り組んでいるだけあって、それぞれの視点で基本概念や実用性について語っていただき、私個人としてはエージェントの理解が整理され、知見も深まったかなと思います。
改めてイベントを開催してくれた TokyoAI さんに、感謝を申し上げたいと思います。 ありがとうございました 👏
おわりに
Algomatic では LLM を活用したプロダクト開発等を行っています。 こちらからご相談・お問い合わせを受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください!